2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

修学旅行

欧米の学校にはなくて、日本の学校に特有で、かつ古き伝統を誇っているものに修学旅行があります。 佐藤秀夫先生が紹介されているのですが(『教育の文化史4』282P.)海外の修学旅行でアメリカ東部を訪れた日本の私立高等学校生徒の一行が詰め襟金ボタンの…

「教養」

廃校のなかで、ヤクザの先生にかこまれながらドンヒョク(キム・レウォン)は、数学や倫理の勉強をさせられている。居眠りをするとボムピョ先生がやってきて、逆さにつるし上げ、水の中にいれる。数学に興味が湧かないと、鉄道線路にくくり付けて汽車の到着…

「自己実現」

教員は時代の流行語に極めて弱いのです。中高校生の使う言葉を知らない、という意味ではなくて、流行の教育用語(と考えたもの)をほぼ検証することなく使ってしまうという意味です。校長の訓話記録でも残っていれば、時代の教育用語の変遷をそのまま反映し…

総合的な学習の時間

1980年代、90年代までの『学習指導要領』は学習内容、授業時数の削減を指示しており、この傾向の総仕上げが現行のいわゆる「ゆとり教育」学習指導要領です。2002年度から実施されてきたこの方針が「学力低下」の原因だということで、中央教育審議会で見直し…

夏休み

学校で毎週土曜日が休業日になったのは2002年4月ですから、まだその歴史は浅いですから、休業土曜がだんだん授業でうめられていく趨勢に抵抗できないかもしれません。 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/54840/ (土曜日も「学校へ行…

企業内教育

試みに「人材 教育」という語を検索サイトで検索してみてください。googleなら300万件くらいがヒットしますが、はじめの方に学校教育関連のサイトなどが出てくるとおもったら大外れです。企業の人材育成、そのコンサルタント会社、や「月刊人材教育」などの…

複製技術時代の授業

習字は明治時代以前から寺子屋でも「手習」として学びの中心でありました。師匠・先生の「お手本」の見習って書く習字という学習の原型は、教師の世界でも長い間、その「実践」を規定してきました。 教師を目指すものは、優れた授業を見学し、その先輩の授業…

未来を捨てた学問

教育学や歴史学あるいは社会学が今日の学校について考察するとき、それが「学問」であることからくる決定的欠落がつねにつきまとっています。「学問」である以上、そこで述べられることには「証拠」がなければならない。そして「証拠」とは過去にあったこと…

学校統合失調症

多くの学校は「ひとりひとりを大切にする」というスローガンをかがげていましょう。それが現状の学校教育にたいする批判の色合いで登場してきたのは1890年代です。それをいまさら我が学校の特色だなどと大威張りで宣言できるのははなはだ不勉強だといえまし…

 授業という範型

授業を聴いて質問したりノートしたりして学習し、その「成果」を試験で確認する、という学校のルーティーンは、学校以外にもその範型を広げてきました。たとえば○○研究会とか××学会などの知識生産集団では、講師を呼んできたり、お互いの研究成果を発表して…

放送室

インターネットの検索を主たる道具にして学校の今昔を調べているのですが、検索技術の未熟なためか、なかなか検索したい事柄にたどり着きません。今回は小学校などたいていの学校にはある「放送室」です。いったいいつごろから「放送室」が学校に設置された…

コピー機

チェスター・カールソンが「ゼログラフィー」という複写機を発明したのが1938年。その原理をつかってジョセフ・ウイルソンが普通紙複写機の商品化に着手し、「ゼロックス914」が1959年に誕生。日本では1962年富士ゼロクスが発売開始した。富士ゼロックスのHP…

職員室

学校の未来を想像するには、現在、産業界で起こっていることを観察することが参考になります。なぜなら、「学校経営学」は常に企業の経営を参照してきたからです。銀行マン出身者が中学や高校の校長になる時代です。教員の仕事だってその仕事量を数値ではか…

落書

『我が心のオルガン』の3回目を見てしまいました。1960年代の韓国の小学校は等級制のようで、いろんな年齢の生徒がいるのですが、その生徒たちの足下に注目していました。やはりほとんど素足でしたね。穴の空いた靴下をはいている子もいました。先生たちはス…